目次
アメリカ大陸の地理と、古代の大陸移動
アメリカ大陸は、通常、北アメリカ・中央アメリカ・南アメリカの3つの地域に分けられます。大きく区分する際には、北アメリカ大陸・南アメリカ大陸の二大陸にも区分されます。
これらの二大陸は、パナマ地峡*1)でつながっているため、双方を合わせて「アメリカ大陸」と呼ばれます。
- 注 *1)地峡(ちきょう):
二つの広い陸地をつなぐ、陸地の狭まった部分。
パナマ地峡(Isthmus of Panama)は、中央アメリカのカリブ海と太平洋との間、パナマの中部にあり、南北両アメリカ大陸を結ぶ帯状の地域で、その幅はわずか64km。およそ300万年前の鮮新世に形成され、南北のアメリカ大陸間をつないだ。
古代の大陸
アメリカ大陸を大別すると、北と南の大陸で、地質学的にその歴史が異なります。
北アメリカ大陸は、太古の「ローラシア大陸」から分裂して形成され、一方の南アメリカ大陸は、同じく太古の「ゴンドワナ大陸」から分裂して形成されました。
よって、この2つの大陸は、約500万年前*2)にパナマ地峡でつながるまでは、地理的に隔てられていて、そのため、それぞれの大陸ではかなり異なった生物相を持ってきました。
- 注 *2)約300万年前の鮮新世に、パナマ地峡が形成されたという説もある。
それぞれの大陸は、以下のような特徴を持ってきました。
北アメリカ大陸の気候と植生
北アメリカ大陸とは、現在のパナマ地峡より北側の部分を指します。面積は約2400万km2です。
北アメリカ大陸は、北極圏近くから亜熱帯までの、様々な気候と風土・地形を含んでいます。例えば、北極近くではツンドラ気候、南に下ると沼地などを含む亜熱帯の地域もあります。西部にはロッキー山脈、東部にはアパラチア山脈がそびえています。
北アメリカの植生は人間の活動によって大きく変えられたものの、全体としてはいまだ自然の植生が豊富に維持されています。その中でも、特に豊かな植生が、亜寒帯の“タイガ”*3)です。
- 注 *3)タイガ:
ロシア語でシベリア地方の針葉樹林の意味。ユーラシア大陸、北アメリカ大陸の北部(亜寒帯)に発達する針葉樹林で、 一種類の樹木だけからなる森林。
カナダ南東岸から中部、アラスカまでの地域にタイガは分布しますが、タイガとしては、トウヒ(エゾマツの変種)、モミ、ツガ、カラマツなどの針葉樹林が広く分布しています。
また、北アメリカ大陸の東部には、混合林も多く見られます。東部のうち北半分には落葉広葉樹が多く、南半部にはマツが多く存在します。
その他、さまざまな種類の森林や、大草原、半砂漠地帯なども有しています。
また、国立公園には、アメリカ合衆国の独特な景色や生育環境、植物の多くが保護されています。
北アメリカ大陸の主な気候・風土は、北から南へ向かって、主に以下のように分類できます。
寒帯・亜寒帯
ケッペンの気候区分では、寒帯にはツンドラ気候と氷雪気候の2つが含まれます。また亜寒帯は、寒帯の次に気温の低い地域に定義され、気温や降雨量から12の細かい気候に分類されています。亜寒帯は冷帯と呼ばれることもあります。
北アメリカ大陸では、北極に近い北部、カナダや、アメリカ合衆国のアラスカ州が、寒帯のうちのツンドラ気候、または亜寒帯の地域です。
特にカナダは、国土全体の気候が、亜寒帯と寒帯に属しています。寒い地域のため、カナダでは、冬を越す前に収穫できる春小麦が栽培されています。
ツンドラ気候
北アメリカ大陸に存在する寒帯は、寒帯に含まれるツンドラ気候(ET)になります。北アメリカ大陸の北端が、ツンドラ気候に当たります。
“ツンドラ(英語:Tundra)”とは、もともとサーミ語・ウラル地方の言語で「木がない土地」という意味で、森林の生育に不適格な気候のため樹木が生長しない地域です。その多くは、永久凍土*4)が広がる土地です。
- 注 *4)永久凍土(えいきゅうとうど):
少なくとも「ふた冬と、その間のひと夏を含めた期間」より長い間連続して凍結した状態の土壌。
一年のほとんどが氷雪に覆われているものの、夏の間だけはこの永久凍土がとけ、コケ類や地衣類(ちいるい:菌類と藻類とが共生して一体となっている植物)などの植物が、地表をごくわずかに覆います。
亜寒帯湿潤気候
北端のツンドラ気候から南へ、北緯40度付近までの広い範囲が、亜寒帯湿潤気候(Dfa/Dfb/Dfc/Dfd)になります。亜寒帯湿潤気候は別の名称で、冷帯湿潤気候とも呼ばれます。
この気候帯の地域は、その南部は、夏は温暖で植生期間(=月の平均気温が10度以上となる期間)が長くなります。特にグレートプレーンズの周辺や、カナダとアメリカ合衆国の国境あたりの地域は、暑い日も多くなっています。
亜寒帯湿潤気候は、大陸性の気候で、冬が長く、積雪も多く、寒さがきびしいのが特徴です。雨量はあまり多くなく、1年を通して平均的です。
また、太平洋岸北部は降水量が多く、ベイマツ(ダグラスファー)、ツガ、スギ、トウヒ、マツなどの針葉樹林が見事に生育しており、これらを利用したを林業も盛んです。
アラスカ州南部もこの地域にいた針葉樹林帯を持ち、またアラスカ州中部には典型的なタイガが広がります。
この地帯の南部では、針葉樹と広葉樹の混合林(混交林)や、酸性土壌のポドゾルが見られます。また北部には、タイガが広がり、この地域ではモミ、エゾマツ、トドマツなどの針葉樹林となっています。
高山気候・山岳気候
西部のロッキー山脈などの高地は、ケッペンの気候区分にはありませんが、後に加えられた気候区分として、高山気候・山岳気候にあたります。
高山帯のうち、森林限界以上の高い高度の地域が高山気候、それ以下の高度の地域が山岳気候とされています。
標高が高いため、どちらの気候も、同じ緯度の他地域よりも、気温が低くなります。また、高地になるほど、気圧も低くなります。
低緯度の地域にある高山では、日中気温が高くなるため乾燥しやすくなり、高緯度の地域の高山では、反対に気温が低いために湿度が相対的に高くなります。
ロッキー山脈は、南アメリカ大陸のアンデス山脈とともに、“温帯山岳気候”になります。
この北アメリカ西部の山地では、その気候から、針葉樹が多く育ちます。
また、アメリカ合衆国ニューメキシコ州のサンタフェは、都市としてはめずらしく標高2,130mという高地にあり、おおむね標高2,000m以上とされる温帯高山気候の都市です。同じく、メキシコの首都メキシコシティーもまた、標高2,306mで、高山気候の都市です。ただしケッペンの気候区分には「高山気候」が存在しないため、通常は、サンタフェはステップ気候とされます。
高山気候の地域は高山植物帯で、その植生はツンドラ気候に似ています。
高山気候・山岳気候の特徴は、山の標高が高くなるにつれて、その気候と植生が変化することです。山地を登るにつれ、麓の気候よりも気温が下がりますが、湿度においては逆転してきます。
例えば、乾燥帯にある山岳では、山の上方へ行くにしたがって、「乾燥限界」が下がることや、また冬の降雪によって降水量が増えるため、湿度が上がります。
麓の地域が乾燥していて植生に乏しくても、同じ地域の高地へ行くと、背丈の低い草が育つステップ気候になります。さらに高地へ行くと、乾燥限界域のため、湿潤気候に変化するのです。
このような変化が見られるのが、例えば、アメリカ合衆国アリゾナ州北部の独立峰“ハンフリーズ・ピーク”(Humphreys Peak、標高3,850m)です。この峰では、高地へ行くにつれ、ステップ、山岳森林、高山ツンドラ*5)へと、順にその気候帯が変化していきます。
- 注 *5)高山ツンドラ:
寒帯の地域に存在する「ツンドラ気候」と区別して、麓では寒帯でない地域の高山に現われるツンドラ気候。
このように、北アメリカ大陸西部の山地では、その周囲の地域は砂漠であるものの、山の高地へ行くと樹木が見られるようになります。その山岳の低めの場所では、例えば、マツ、ビャクシンなどが多く、高度が増すとアスペン、モミ、トウヒなどが増えてきます。
これとは逆に、赤道近くの高山では、その麓が熱帯雨林やサバナなどの気候であると、高山の標高の高い位置に行くにつれ、温帯の落葉広葉樹林、亜寒帯の針葉樹林、寒帯のツンドラ、そして頂上近くでは、永久氷雪地帯へと、高度が上がるにつれ、緯度の高い地域の気候帯に生育する植生へと変化していきます。
乾燥帯
砂漠気候
アメリカ合衆国アリゾナ州やメキシコ北西部などは、乾燥帯(B)のうちの砂漠気候(BWh/BWk)にあたります。
アリゾナ州北部の有名な峡谷“グランドキャニオン”から、カリフォルニア湾に至るコロラド川の流域が、砂漠の地域になります。
アリゾナ州の北に接するネバダ州の南の街ラスベガスも、砂漠気候に属します。砂漠の中の街のため、ミード湖から水を供給していますが、近年は深刻で慢性的な水不足が起きています。
こうした乾燥地帯では、水の不足する砂漠の周囲を取り囲むように、草原と灌木林(かんぼくりん)が分布しています。
また砂漠気候の地域では、一般的にサボテンが多く見られます。例えば、アリゾナ州南部からカリフォルニア州南部にかけてのモハーヴェ砂漠(Mojave Desert)などです。
同じく乾燥帯に位置するコロラド高原は、ポンデローサマツやピニョンマツなどのマツ類が自生しています。
ユタ州とアリゾナ州の境界に位置し、ネイティブアメリカンの聖地として有名なモニュメント・バレーもまた、乾燥帯に属し、砂漠~ステップの気候と植生を見せています。
世界最高気温の“デスヴァレー”
デスヴァレー(Death Valley)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州の中部に位置するモハーヴェ砂漠の北にある盆地で、国立公園になっています。どこまでも続く砂漠に加え、キノコのような形の奇岩など、興味深い景観が見られます。
この盆地のうち、乾ききった塩湖にあるバッドウォーターの場所は、海面下86mと、西半球の2番目に海抜の低い場所です。
アマルゴーサ川がこの盆地に流れ込むものの、その水は砂に吸い込まれ、川となって流れる状態ではありません。
逆に、一度にまとまった量の雨が降ると、砂漠の土壌が雨水を吸収することができないため、「鉄砲水」*6)が起き、枯れていた川が土石流となって水を流すこともあります。
- 注 *6)鉄砲水:
集中豪雨や、山崩れなどで河川がせき止められ、天然のダムが形成された後、せき止めていた物が崩れて急激に出水・増水する事。水害の原因の1つ。
デスヴァレーの地域は非常に乾燥しており、1913年7月10日には56.7℃という世界気象機関(WMO)が認定する「世界最高気温」が記録されました。
年間で最も暑くなる7月には、平均最高気温が46.9度、1日の平均気温39度、平均最低気温31.1度にもなる高温地帯です。
このように過酷な気候のデスヴァレーですが、デスヴァレーという名は、ゴールドラッシュ時代に翻ります。この頃、この地域の主要産業は採鉱でしたが、1849年、カリフォルニア州の金鉱地へ向かっていたグループがこの地に迷い込み、数週間さまよった末にメンバーの数人が酷暑と水不足によって命を落としたことに由来する、と言われます。
このような過酷な砂漠気候であっても、この環境に適応した多くの種の植物と動物が、この地には生息しています。その数は、動物では、「哺乳類51種、爬虫類36種、魚類5種、鳥類346種」、そして植物は1042種と非常に多くの種が存在します。
例えば、動物では、ビッグホーン、コヨーテ、デスバレー・パプフィッシュなど、そして植物では、クレオソート・ブッシュなどが生息しています。
クレオソート・ブッシュ(別名:チャパラル、英名:Creosote bush、学名:Larrea tridentata)
クレオソート・ブッシュは、ハマビシ科ラレア属の常緑小低木です。
アメリカ合衆国の南西部から、メキシコ北西部にかけて分布し、砂漠地帯の斜面や平原に生息しています。
成長すると背丈1.2mほど、ときには4.5mほどまで成長することもあります。
乾燥に強く、よく分枝して、葉は光沢のある黄緑色で対生します。
花は、春または周年に、黄色い5弁の花を咲かせます。
雨の後などは、葉からはクレオソートのような刺激臭が強く放たれますが、ネイティブ・アメリカンの人々は、これを殺菌剤や催吐剤として利用していました。
ステップ気候
ステップ気候(BSh/BSk)は、砂漠とともに乾燥帯(B)に区分される気候で、背が低い植物が自生する地域です。
北アメリカ大陸の西部の内陸部、アメリカ合衆国のコロラド山系の山麓台地から、西側の西海岸の尾根シェラネバダ山脈までは、高原地帯で、乾燥した気候です。その多くの地域が、ステップ気候にあたります。
ステップとは「樹木のない平原」のことで、河川や湖沼から離れています。広義には、温帯草原のうち、夏に植物が枯れてしまう地域も指すこともあります。森林を形成するほど湿潤ではないが、砂漠となるほど乾燥していない地域を指すこともあります。
夏暑く、冬が寒冷な気候が特徴で、降水量は年間平均250~500mmです。
またステップの地域は、半ば砂漠であることも、草や低木に覆われていることもあります。季節によって、砂漠と草地の状態が移り変わることもあります。
プレーリー(グレートプレーンズ)
西部のロッキー山脈とコロラド山脈、東部のアパラチア山脈にはさまれた中央部には、
“プレーリー(Prairie)” または “グレートプレーンズ (Great Plains)” と呼ばれる肥沃な土壌を持つ平原が広がっています。この“プレーリー”のうち西側のほうは乾燥しており、ステップ気候に含まれます。
この2つの山脈に挟まれた間の植生は、東西によって異なります。アパラチア山脈から西へ行くほどに、樹木の種類は単調になり、山地に生息する植物の種類も減少します。オーク、ヒッコリーなどの落葉硬木は、西に行くほど小型になり、また生息もまばらになります。
この地域では、西にいくほど降雨量が少なくなりますが、降雨量が少ないほど、山火事が増えます。
インディアナ州からプレーリーの東部にかけては、背丈の高い植物が多い草原が広がっていますが、この地域の多くは、降雨量が多いことから、農地にされており、大豆やとうもろこしなどが栽培されています。
プレーリーの西部のほうは、西に進むほど徐々に乾燥が進み、背丈の低い植物が多くなります。また農業では、小麦など、乾燥に強い作物が栽培されています。
さらに西へ進むと、砂漠も見られます。
プレーリーの北部では、草は短い夏の間のみ生育し、晩夏または初秋に開花します。プレーリーの南部では、草は春に生育し、夏の乾季が始まる前に開花し、その後、枯れてしまいます。乾燥の度合いが高い地域では、耐乾燥性のヨモギ類やマメ科の低木、ビャクシンなどが見られます。
乾燥地帯のステップに見られる植物は通常背が低く、30cm強程度の背丈です。主にイネ科などの植物が生育します。
春の雨季には花が咲き、実をつけるものの、夏の乾燥期には地上部は枯れてしまいます。
特に乾燥度が高い地域では、植物の種類が少なく、灌木やサボテンが見られます。
ステップ気候の地域に見られる植物は、ブルーグラマ(Bouteloua gracilis)、ヤギュウシバ(buffalo grass)、サボテン、ヨモギ属の1種(Artemisia tridentata)、スペアグラス(speargrass)、小型のヒマワリなどです。
その他、一般的に乾燥地域では、耐乾燥性植物であるヨモギ、ビャクシン、マツ類、マメ類、ユッカなども見られます。
温帯
ロッキー山脈より西側、アメリカ合衆国の南部・南東部が温帯(C)にあたります。
温暖な気候のため農業に適し、さとうきび、米、バナナ、コーヒー、カカオなどが栽培されています。
北アメリカのうち特に、アメリカ合衆国はその国土のほとんどが温帯に属するため、農業大国で、「世界の食料庫」とも言われています。機械を使った大規模農業がその大半です。
温暖湿潤気候
アメリカ合衆国の南部や南東部、北緯40度以南・西経100度以東は、温帯のうち温暖湿潤気候(Cfa)にあたり、特に南部では、さとうきび、米、バナナ、コーヒー、カカオなどが栽培されています。
西岸海洋性気候
また、太平洋に面する北アメリカの北部は、温帯に属する西岸海洋性気候(Cfb/Cfc)になります。西岸海洋性気候は、夏季の気温の違い以外は温暖湿潤気候と同じ性質を持ちます。
夏はそれほど暑くなく、冬も偏西風の影響で気温が下がりにくく温和な気温です。
この地域は土壌は肥沃で、ブナ、ニレ、オークなどの落葉広葉樹が、またこの地域の高地では針葉樹が生育しています。
地中海性気候
太平洋岸に面する北アメリカの中部は、温帯に属する地中海性気候(Csa/Csb/Csc)です。
この地域の中でも、カリフォルニアは、沿岸部でやや雨が多く、温暖です。この地域の中で特にカリフォルニアでは、オレンジ、ブドウ、野菜などが栽培されています。
またカリフォルニア州では、世界最高の高さを誇るセコイア(Sequoia sempervirens)の巨木が生育する、レッドウッド国立州立公園が有名です。
レッドウッド国立州立公園(Redwood National and State Parks)
レッドウッド国立州立公園は、カリフォルニア州最北端に位置し、太平洋沿いの南北に約55km、広さ315km2にもなる広大な自然公園です。特徴的な生態系を持ち、ヨセミテ国立公園とともに、世界遺産に登録されているアメリカ合衆国の国立公園でもあります。
公園の名の“レッドウッド”は、この巨木のセコイアの樹皮や心材の色が赤いことから、別名「レッドウッド」とも呼ばれることにちなんでいます。公園内には、セコイアの巨木の森が広がっており、それは公園内の3分の1もの面積になります。
セコイアは、幹が堅く分厚い樹皮の赤い色が特徴で。植物の中で最も大きなサイズを誇り、高さが110mを超えるものもあるとされます。
平均樹齢は約500~700年ですが、最高で2000年を超えるものも現存しています。
その他、カリフォルニア州の南部は、夏は暑く乾燥する一方、冬には降雨量がある程度ある気候から、“チャパラル”と呼ばれる典型的な灌木地域が見られます。
特に、シエラネバダ山脈や海岸沿いの山脈は、冬の降水量が多く、上記のセコイアや、カリフォルニアと中国の一部にしか自生しないとされるスギ科のレッドウッドの巨木が生育しています。
熱帯・亜熱帯
北アメリカで熱帯(A)・亜熱帯になるのは、メキシコの南部の海岸部と、アメリカ合衆国南東部のフロリダ半島の南端付近です。
この付近は、そのほとんどが熱帯・亜熱帯になる中部アメリカとカリブ諸国と、緯度的にほぼ同じ位置にあります。
この地域では、熱帯性植物が繁茂し、その種類も豊富です。またメキシコの海岸沿いの湿地では、マングローブが見られます。
特に、マイアミの南端と、メキシコの南部海岸部は、熱帯のうち熱帯モンスーン気候(Am)に属します。熱帯モンスーン気候は、弱い乾季のある熱帯雨林気候です。